12月
19
2012
労務トラブルが発生した際に、従業員に対して就業規則に定めた処分を行うことがあります。この際に例えば「会社にどのような損害が生じているか」「従業員間に不公平な取扱いが生じていないか」というようなことが客観的に捉えられていないことがあり、会社が処分をするにあたり、事実把握等の情報が乏しく、適切な処分をすることが判断できないということも少なくありません。
処分に至る前の段階で従業員自身の意思に基づいた始末書等があれば良いのですが、始末書を出してこないまま過ぎてしまうケースや、時には謝罪の意思はありませんという申し出があることも考えられます。
会社としては、人事考課または処分の実施において客観的な証拠が欲しいと
いうところが本音です。そのためにあらゆる事項について、報告書の提出を求めることがあることを就業規則に定めておきましょう。ここにおける注意点は謝罪等の本人の意思に反する可能性のあるものを求めるのではなく、発生した事実のみを報告してもらうことを主たる目的としていただくことです。さらに長期間の放置を避けるため、1週間程度を期限として漏れがないようにしておきましょう。
処分を行う際に、「なぜこの処分を受けるのか?」という質問に対して答えにつまることがないようにしておくことが重要です。
お問い合わせ:名古屋市中区大井町2-11 中部労務管理センター 電話番号:052-331-0844
12月
12
2012
従業員に転勤を命じたところ、「お断りをしたい」という答えがきたが、どうすれば良いか?というご質問をいただきました。転勤を嫌がるという労務問題は、よくあるケースです。勤務地変更の裁量はある程度会社に認められているものですから臆することなく辞令を出していただければ良いのですが、会社として備えるべき要件を備えているか、個人的事情を加味して配慮をしているかをチェックしておきたいところです。
【事前に確認や措置を講じておくこと】
(1)就業規則に転勤があることを記載しておく
(2)雇用契約書に転勤があることを記載しておく(地域・職種限定の雇用契約は極力避ける)
(3)転勤が頻繁にあり、確実な認識を求める場合には誓約書等の作成をする
(4)赴任旅費・社宅の提供等の援助措置を講じる(ただし、法令上の義務はない)
援助措置については、各データにより若干の違いはあるものの高い割合で何らかの制度が講ぜられています。上記の通り法令上の義務はありませんが、転勤に対する会社の配慮を民法1条2項の信義則上の義務としたものもあることからいざというときのプラス材料になることは間違いありません。
転勤といっても、住居の移転を伴うものではなく通勤時間に大きな変動がない場合は、事前準備をしておけば大きな労務問題になることはありません。
【転勤を命じるにあたり】
事前準備をした後は、転勤を命じるにあたり業務上の目的がない転勤を行うこと、転勤を機に著しく労働条件を下げることや転勤を拒否する理由があるにもかかわらず全く考慮することなく行うなど当該従業員に著しい不利益を与えることがないように配慮しておくことが必要です。
実際の運用において悩まれたお客様は、事前にCPCにご相談ください。
お問い合わせ:名古屋市中区大井町2-11 中部労務管理センター 電話番号:052-331-0844
12月
07
2012
退職した従業員から「給与を明後日までに(本来の支払日より早く)支払ってほしい。」と言われたがどのように対応をしたら良いか?というご質問をいただきました。
労働基準法にて「権利者(ここでは従業員本人)から請求があった場合には請求のあった日から7日以内に賃金を支払わなくてはならない(ただし、従業員の請求に対して異議がある部分を除く)。」となっておりますので「明後日までにと指定があっても支払わなければならないものではありませんが、請求のあった日から7日以内には支払わなければならない」ということになります。
※ 労働基準法第23条はこちら(http://blog.goo.ne.jp/cpc-r)
退職した方で臨時の出費があったり、蓄えがなくなるべく早く支払ってほしいと考えて請求があることは十分に考えられるケースですから認識をしておきましょう。
通常は、支払いを銀行振込でしているが、手続きをしている時間がなく、一方で7日が経過をしてしまいそうな状態というような時は、例えば会社に取りに来てもらえば現金で支払える状態にして請求者に対してその連絡をしましょう。方法はいろいろありますのでまずは7日以内に支払うということが重要です。
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12月
05
2012
従業員から「有給休暇を消化せず出勤をしたので買い取ってほしいと言われたがどうするべきか?」とご質問をいただきました。
有給休暇について付与されたものを全く使わない人もいれば、ルールに基づいて使う方もいるというのが多くの会社の現状であり、その評価をどのようにしていくかというところが課題となっています。
今回の申し出もその一端から出ているものではありますが、前提として年次有給休暇の買取りをすることは労働基準法39条に違反をすると考えられており(昭和30年11月30日基収4718号)、年次有給休暇を事業主が買い取らなくてはならないということになっているものでもありません。
一方で下記の場合は、例外として年次有給休暇を買い取ることは差し支えがないとされています。
・時効となり消滅した有給休暇
・退職により使用しないことで消滅した有給休暇
・法定の日数を超える部分の有給休暇
例外が認められているだけのことで、買取りをしなければならないことではないことは認識をしてください。
また、買取りをする金額については、自由に設定をすることが可能です。もし制度の構築をお考えの場合は、極端な負担とならないよう注意しましょう。
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11月
22
2012
従業員の自家用車を業務に使うということは珍しいことではありません。そこで出てくる労務問題は、ガソリン代の支給についてです。
・家から会社
・家から取引先
・家から会社の支店(自分が日常通勤するところとは異なる場所)
・家から仕事に必要なものを購入するためホームセンター
・家から研修を受けるための研修会場
「通勤」か「出張」か悩まれているお客様もいらっしゃると思います。今日のCPCブログは、このガソリン代を社会保険の報酬に含めるか否かです。
平成23年7月に日本年金機構より公表された疑義照会回答で次のように記載がされています。
質問(案件)
事業所から自家用車で検査に赴く際のガソリン代を、現在は実費支給していますが、通勤手当をなくし、代替としてガソリン代1kmあたりの定額を定め、通勤・出張分を合わせて支給する方法に変更する予定です。
出張に係るキロ数は従業員から報告を求めますが、自宅から直行する場合もあり、この場合は自宅から出張先までの距離を報告します。私用で使ったガソリン代については支払わない取扱いになっています。通勤手当分と出張旅費分は個別に計算することは可能ですが、給料明細には支給合計のガソリン代のみ計上されます。この場合のガソリン代は報酬としてどのように取り扱うべきでしょうか。
回答
(この質問は、既に回答済みの「明確に区分がない場合は、報酬として取り扱うことが妥当」という前提があっての質問です。)
ガソリン代については、目的に区分ない場合や明確に区分されていない場合は、通常の生計に充てられているものとして、「報酬」として取り扱っているところですが、給料明細にガソリン代のみ計上されていても、通勤手当分と出張旅費分が、明確に区分できるのであれば、ガソリン代のうち出張旅費分を差し引いた金額を報酬に含める扱いで差し支えありません。
ポイントは、明確に区分をしていないと報酬となってしまうということです。移動距離が長いほどこの取り扱いは問題を起こすことが考えられます。自家用車を業務に使っている場合は、通勤分と出張分を明確に区分するようにしておきましょう。
(労務管理資料お問い合わせ番号208:日本年金機構)
疑義照会回答(平成23年7月公表分)
www.nenkin.go.jp/n/www/share/pdf/existing/new/gigisyokai/pdf/23_07.pdf
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11月
21
2012
結果を出した人に報いることができるようにと「歩合給」の支給制度を構築し、その成果に応じて給与に反映をすることがあります。出した成果に応じて支給されるものですから従業員の一定の理解は得ることができることはメリットのひとつと言えるでしょう。
この制度が時に労務問題に発生することがあります。成果を上げるのは人それぞれですが、上げた成果に対してかなりの時間を要しているというときです。
いわゆる残業や休日出勤をして成果を出している場合について、歩合給も残業手当や休日出勤手当の計算をする際の基礎になることは認識をしておきましょう。
(具体例)
基本給:240,000円
1ヵ月の平均労働時間数:160時間
残業時間数:32時間
支給することとなった歩合給:38,400円
●基本給に対する時間外手当
240,000円÷160時間×1.25×32時間=60,000円
●歩合給に対する時間外手当
38,400円÷(160時間+32時間)×0.25×32時間=1,600円
上記のように計算をすることになります。歩合給の金額と実際に要している時間によってこの金額が想定しているよりも高額となってしまうことがあります。歩合給の制度を導入するに際しては、この点も十分に検討をしましょう。
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11月
07
2012
従業員が就業規則の服務規律に違反していることが判明し、「しばらく給与を2割カットにして反省の態度が見受けられたら戻してあげようと思っているが良いか?」というご質問をいただきました。
結論から言うと「できない」ということになります。一見なじみがありますね。新聞報道等でも給与の何割をカットしたというような報道を目にすることがあります。
しかしそのカットとなった対象の方に目を向けると公務員であったり、法人の役員であったりと労働基準法が適用とならない人たちです。
労働基準法第91条は、「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。」と規制をしています。
さらに行政通達にて、「法第91条」は、1回の事案に対しては減給の総額が平均賃金の1日分の半額以内、又一賃金支払期に発生した数事案に対する減給の総額が、当該賃金支払期における賃金の総額の10分の1以内でなければならないとする趣旨である。(昭和23年9月20日基収1789号)」としており、複数事案があったとしても一賃金支払期に実施することができる減給の制裁は「賃金の総額の10分の1以内」ということになります。
懲戒処分を実施する前に事前にご相談をいただければ、減給の制裁が可能な金額を算出したり実施の手順をお知らせいたしますのでぜひご相談ください。
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11月
01
2012
1ヵ月以内の期間に、日々又は期間を定めて雇用されている者等を除いて、自己の都合又は自己の責に帰すべき理由によらないで離職する者(天災事変その他やむを得ない事由のために事業継続が不可能となり離職する者を除く。)の数が30人以上となる場合、離職日の少なくとも1月前までに公共職業安定所に提出しなければならないこととされています。
※ 雇用対策法第27条、雇用対策法施行規則第8条、雇用対策法施行令第4条はこちら(http://blog.goo.ne.jp/cpc-r)
様式は下記の「大量離職届」です。やむを得ず整理解雇をする場合など提出が必要となる場合には忘れないようにしておきましょう。再就職援助計画の届出をした場合は、大量雇用変動の届出をしたものとみなされるため重ねて提出をする必要はなくなります。
(労務管理資料お問い合わせ番号194:厚生労働省)
大量離職届(様式)
http://shinsei.e-gov.go.jp/search/servlet/FileDownload?seqNo=0000354547
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10月
31
2012
「従業員に会社からお金を貸してあげたいのだけれどどう思うか?」とご質問をいただきました。私見だけで言えば、お勧めはできません。「返済ができない」というトラブルが発生することが否めないからです。
一方で突然お金が必要になるということは誰もが経験をすることかもしれません。そして災害の復旧や場合によっては住宅購入補助などにより会社が貸付金制度の導入をしているということは従業員満足の向上に一役買うことはあると考えます。
導入にあたっては、会社が貸付金制度を長期にわたり安定して運用をしていけるかを検討してからにしましょう。ある時は利用できたがある時は利用できないということはやむを得ないことではありますが、せっかく従業員のことを考えて構築しても利用できなかった不満と逆効果を生んでしまうかもしれません。
会社が「返済ができない」というリスクを背負わないようにするには、退職金制度がある場合においては、その範囲内とすることが良いでしょう。これには退職時に貸付金の残額がある場合は、退職金から控除をして返済に充てることへの同意を取り付けておくことが必要です。中小企業退職金共済制度のように従業員に直接退職金が振り込まれてしまう場合は、その点を考慮して決めましょう。
貸付金制度の利用ができる者と事由については限定をしておきましょう。入社すれば誰でもどんな理由でも利用できるとなると会社にとってはリスクが高くなってしまいます。また、貸付金の返済までのルールなどすべてにおいて書面で交わすようにしてください。
利息が問題となりますが、利息が一定基準や事由に該当しない場合は、所得税法において課税となってしまうことがあります。この点は税務の専門家を交えた上で決定をしましょう。
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10月
26
2012
雇用契約の契約期間を定める理由は各事業所によって様々ですが、契約期間満了にて退職した際の喪失原因・離職票の離職区分の取扱いはケースにより異なります。
意識をしておかなくてはいけないのは、「契約期間満了」という退職理由であったとしても状況により喪失原因が「3」として取り扱われ、例えば特定求職者雇用開発助成金などの受給に影響を及ぼす場合があるということです。
取扱いのポイントは複数ありますが、主なものは下記のものです。
○雇用契約期間が3年以上か3年未満か
○直前の契約更新の際に雇止めの通知がされているか否か
○従業員から契約期間満了で退職したいという申し出があったか更新を希望していたか
○契約が更新されることの確約があったか否か
ちょっとしたことで取扱いが変わってきます。特に何らかの事情で雇止めをしなくてならない状況の際は、契約更新時に「最終契約のため更新は行わない」ということを明確に入れておきましょう。言った言わないのトラブルを避けるためにも必須です。
離職理由について虚偽の記載だったということになると、偽りその他不正の行為をとして、罰則との対象となる可能性もあります。よって曖昧な記載とならないよう契約期間満了による退職までの経緯はしっかり記録をしておくとトラブル防止につながります。
※ 雇用保険法第10条の4第1項・第2項はこちら(http://blog.goo.ne.jp/cpc-r)
また、労働契約法の改正により、雇止め法理が法定化され、施行がされておりますので認識をしておきましょう。
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