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ポケットメモ

6月 14 2012

■労務管理ポケットメモNO.4:平均賃金の算定事由が発生する日

 平均賃金を算出しようと思うとふとした疑問が生じてご質問をいただくということがあります。就業規則等にも記載があって馴染みのある言葉ではありますが、いざ使うとなると慎重に計算をしなくてはならないことから押さえておきたいポイントはいくつかあります。

 

 今日のポケットメモは、平均賃金の算定事由が発生する日がいつかについてです。平均賃金を使うことになるのは、下記のものです。

(1)解雇予告手当を支払うとき(労働基準法第20条)

(2)休業手当を支払うとき(労働基準法第26条)

(3)年次有給休暇の賃金を支払うとき(労働基準法第39条)

(4)災害補償を行うとき(労働基準法第76条等)

(5)減給の制裁を行うとき(労働基準法第91条)

(6)じん肺法における転換手当を支払うとき(じん肺法第22条)

 

 労働基準法第12条では、「算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた」となっておりますのでこの「算定すべき事由の発生した日」をしっかり押さえておかなくてはならないことになります。それぞれの算定すべき事由の発生した日は下記の通りです。

※ 労働基準法第12条・じん肺法第22条はこちら(http://blog.goo.ne.jp/cpc-r

(1)解雇予告手当を支払うとき

 ■ 労働者に解雇の通告をした日

 

(2)休業手当を支払うとき

 ■ 休業日(休業が2日以上の期間にわたる場合は、その最初の日)

 

(3)年次有給休暇の賃金を支払うとき

 ■ 年次有給休暇を与えた日(年次有給休暇が2日以上の期間にわたる場合は、その最初の日)

 

(4)災害補償を行うとき

 ■ 死傷の原因となった災害発生の日または診断によって疾病の発生が確定した日

 

(5)減給の制裁を行うとき

 ■ 減給の制裁の場合は、制裁の意思表示が相手方に到達した日

 

(6)じん肺法における転換手当を支払うとき

 ■ 作業の転換をする日

 

 平均賃金の算出は、容易なようで奥が深いところもあります。誤った取扱いをしないようご不明な点はCPCにお問い合わせください。

 

 

お問い合わせ:名古屋市中区大井町2-11 中部労務管理センター 電話番号:052-331-0844

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6月 12 2012

■労務管理ポケットメモNO.3:労使協定の提出のまとめ

 労働基準法で定められたもののほか、労使協定の締結が求められるケースは複数ありますが、どの協定書を行政官庁へ提出し、もしくはどの協定が提出をせず事業所にて保管(備え付け)をすれば良いかというご質問をいただくことがあります。

 

 今日のポケットメモは、労使協定の提出の要否について記載します。条件によって提出をしなければならない場合と提出をしなくて良い場合とに分かれる協定もありますので条件についてもご確認ください。

 

【提出をしなければならない協定】

■時間外労働・休日労働に関する協定(36協定) ※労働基準法第36条

 

■1年単位の変形労働時間制に関する協定 ※労働基準法第32条の4

 

■1週間単位の非定型的変形労働時間制に関する協定 ※労働基準法第32条の5

 

■専門業務型裁量労働制に関する協定 ※労働基準法第38条の3

 

■任意貯蓄(社内預金・通帳保管)に関する協定 ※労働基準法第18条

 

 

【条件によっては提出をしなければならない協定】

■1ヵ月単位の変形労働時間制に関する協定 ※労働基準法第32条の4

 就業規則により1ヵ月単位の変形労働時間制を採用する定めをした場合は、これにより労働をさせることができるため1ヵ月単位の変形労働時間制の協定の作成は必要ありません。(ただし、「詳細は労使協定により定める」というような場合は、作成・提出が必要)

 常時10人未満の労働者を使用する事業で1ヵ月単位の変形労働時間制を採用したい場合は、そもそも就業規則の作成をする義務がない(労働基準法第89条)から「就業規則に準ずるもの」で定めることでも労働をさせることが可能です。

 上記とは異なり、労使協定を導入することによって1ヵ月単位の変形労働時間制を採用する場合は、行政官庁への提出が必要です。

 

■事業場外労働に関する労使協定 ※労働基準法第38条の2

 労使協定で定める時間が法定労働時間以下である場合には行政官庁への提出は必要ありませんが、法定労働時間を超える場合は、行政官庁への提出が必要となります。(労使委員会または労働時間等設定改善委員会が設置されている事業場はその決議によって当該労使協定に代えることができ、この場合は行政官庁への提出も不要となります)

 

 

【提出をしなくてよい協定】

■賃金控除に関する協定 ※労働基準法第24条

 

■一斉休憩の適用除外に関する協定 ※労働基準法第34条

 

■フレックスタイム制に関する協定 ※労働基準法第32条の3

 

■年次有給休暇中の賃金に関する協定 ※労働基準法第39条

 

■年次有給休暇の計画的付与に関する協定 ※労働基準法第39条

 

■時間単位付与の年次有給休暇に関する協定 ※労働基準法第39条

 

■代替休暇に関する協定 ※労働基準法第37条

 

■育児休業・介護休業等の適用除外に関する協定 ※育児介護休業法第6条他

 

■雇用継続給付の支給申請の代理に関する協定 ※雇用保険法施行規則第101条の8他

 

■継続雇用制度(65歳まで)に関する協定 ※高年齢雇用安定法第9条第2項

※ ただし、例えば60歳定年の会社にて定年退職となる従業員がいる場合において、離職票発行の際に労使協定の写しを求められることがあります。

 

(労務管理資料お問い合わせ番号81:熊本労働局)

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第9条に係る経過措置の終了に伴う離職票の取扱い

http://kumamoto-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/news_topics/topics/2010/topic_230317_1.html

 

 

お問い合わせ:名古屋市中区大井町2-11 中部労務管理センター 電話番号:052-331-0844

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6月 04 2012

■労務管理ポケットメモNO.2:時間給のパート従業員が年次有給休暇を取得した時に支払う給与

 パートタイマーやアルバイトなどに多い時間給の方々が年次有給休暇を取得した時に「いくら支払えば良いの?」という質問をいただきます。

 

 お客様が疑問に思われる経緯は、多くの場合が1日の労働時間がまちまちであるという点にあります。例えば、今日の労働時間は5時間、明日の労働時間は4時間、明後日は忙しいから7時間というような場合ですね。

 

 年次有給休暇を取得した日の給与については、労働基準法第39条に定められており、下記の3つの中からいずれかを適用しなければなりません。

①:平均賃金

②:所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金

③:健康保険法 (大正11年法律第70号)第99条第1項 に定める標準報酬日額に相当する金額(ただし「労使協定」が必要)

 

※ 労働基準法第39条第7項、健康保険法第99条第1項、労働基準法施行規則第25条第2項・第3項はこちら(http://blog.goo.ne.jp/cpc-r

 

 そして、通達にて「年次有給休暇の賃金の選択は、手続簡素化の見地より認められたものであるから、労働者各人についてその都度使用者の恣意的選択を認めるものではなく、平均賃金と所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金との選択は、就業規則その他によって予め定めるところにより、又健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額の選択は、法第36条の時間外労働協定と同様の労使協定を行い年次有給休暇の際の賃金としてこれを就業規則に定めておかなければならないこと。又この選択がなされた場合には、必ずその選択された方法による賃金を支払わなければならないこと。」(昭和27年9月20日基発第675号)とされており、就業規則への記載が必要となります。

 

 上記②の通常の賃金と就業規則で定められていることが多い印象を持っていますが、仮に通常の賃金を支払うと定められているのであれば、時間給の方々が年次有給休暇を取得した際に支払う給与は、5時間勤務となっていた日に有給休暇を取得した場合は、5時間分の給与を支給し、7時間となっていた日には7時間分の給与を支給することになります。

 そうすると、時間が長い日に年次有給休暇を取得する比重が、時間が短い日に年次有給休暇を取得する比重と比べて大きくなるという会社にとって別の悩ましい問題が出てくることも考えられます。(このような労務問題については、別途CPCにご相談ください)

 

 会社にとってもしくは従業員にとって、上記の①から③が得かということは一概には言えませんのでどのようにするべきか十分に検討をする必要があります。特にパートタイマーに適用する就業規則がない場合や就業規則があっても定めが曖昧な場合は、労務トラブルとなることがあるので注意しましょう。

 

 

お問い合わせ:名古屋市中区大井町2-11 中部労務管理センター 電話番号:052-331-0844

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5月 31 2012

■労務管理ポケットメモ(NO.1):退職後の傷病手当金

 本日から「労務管理ポケットメモ」として日常の労務管理において整理をしておいた方が良い情報や知っておきたい情報を不定期ではございますが、掲載をしていくことにします。お客様からいただく質問の中で比較的多くいただくものを掲載していきますのでご質問・ご要望等ございましたらお問い合わせください。

 

 初回は、退職後の傷病手当金です。傷病により退職して療養に専念をしなければならない状況になった時にはぜひ利用したい制度ですね。

 要件は、下記の5点です。(各要件について知っておきたい詳細事項を下部に記載していますのでご覧ください)

 

1.資格を喪失する日の前日までに継続して1年以上被保険者であること

2.資格喪失の際に傷病手当金を受けているもしくは受けることができる状態であること

3.原則として、退職時に出勤をしていないこと

4.すでに傷病手当金を受給している場合、当該支給の対象となっている負傷・疾病等に関する傷病手当金の

  支給が開始されてから1年6ヵ月を経過していないこと

5.退職後も労務に服することができず、療養すること

 

※ 健康保険法第104条はこちら(http://blog.goo.ne.jp/cpc-r

 

 給付額は、標準報酬日額(標準報酬月額の30分の1に相当する額で、割った数字に端数がある場合については5円未満の端数は切り捨て、5円以上10円未満の端数は10円に切り上げた額)の3分の2に相当する額(その額に50銭未満の端数がある場合については切り捨て、50銭以上1円未満の端数がある場合には1円に切り上げた額)となります。

 退職後の健康保険として、国民健康保険を選択した、もしくは任意継続を選択したから退職後の傷病手当金の支給金額に影響があることはありません。(資格喪失後に労務不能となっても傷病手当金は支給されませんのでその点は注意が必要です)

 

 支給期間は、資格喪失前の期間も通算し、支給開始より1年6ヶ月が限度となります。(資格喪失後に1年6ヶ月の受給ができる訳ではありませんので注意が必要です)

 

 その他の注意点は下記の通りです。見落としがちなものもありますので意識をしておきましょう。

■退職後の傷病手当金は、老齢年金を受けている場合は調整がされます

■雇用保険の基本手当(失業給付)の受給を希望する場合は、傷病手当金を受けている間は失業給付が受けられませんので「受給期間の延長の手続き」が必要となります

■資格喪失後の期間のみについて傷病手当金を請求する場合は、事業主の証明は不要です(申請は郵送でも可能です。CPCでは郵送事故などが心配な方には、普通郵便ではなく簡易書留郵便等で郵送されることをお勧めしています)

■傷病手当金の受給額によっては、退職後の健康保険に「健康保険に加入している家族・親族等の被扶養者となる」という選択をすることができる場合があります

■支給申請は、早く申請することを心がけましょう

 

(退職後の傷病手当金の要件に関する詳細)

 上記要件の「1.資格を喪失する日の前日までに継続して1年以上被保険者であること」について、「1年以上」については、同一の事業所や保険者である必要性はありません。しかし、再就職で偶然にも初日が再就職先の休日であったなどの事情により被保険者資格が連続していない場合は対象となりませんので注意が必要です。また「継続して1年以上被保険者」には、任意継続被保険者もしくは共済組合の組合であった期間、特例退職被保険者であった期間は含まれません。

 

 上記要件の「2.資格喪失の際に傷病手当金を受けているもしくは受けることができる状態であること」について、「受けることができる状態」とは、傷病手当金の支給要件は満たしているのであるが、例えば当該請求期間が有給休暇であるため給与が支給されており、その調整により傷病手当金が支給停止されているような状態をいいます。

 

 

お問い合わせ:名古屋市中区大井町2-11 中部労務管理センター 電話番号:052-331-0844

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