7月 03 2012
■割増賃金の基礎となる賃金
時間外や休日労働、もしくは深夜労働を行わせた場合には割増賃金を支払わなくてはなりませんが、この割増賃金の算定については十分に注意をしなければなりません。労働基準監督署の調査においても、正しく計算されていないという指摘は比較的多いということを聞きます。
割増賃金の算定にあたり、下記の賃金は算入をしないことができる(算入してはいけない訳ではない)こととされています。
1.家族手当
2.通勤手当
3.別居手当
4.子女教育手当
5.住宅手当
6.臨時に支払われた賃金
7.1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金
※これらは制限的に列挙されているものであり、これらに該当しない賃金は全て算入しなければなりません。
※ 労働基準法第37条第5項、労働基準法施行規則第21条はこちら(http://blog.goo.ne.jp/cpc-r)
この中で特に適用を誤りやすいのは住宅手当です。名称が住宅手当であれば良いというものではなく、除外することができる住宅手当の範囲は下記のようにされています。
【範囲の考え方】
1.割増賃金の基礎から除外される住宅手当とは、住宅に要する費用に応じて算定される手当をいうものであり、手当の名称の如何を問わず実質によって取り扱うことが必要。
2.住宅に要する費用とは、賃貸住宅については、居住に必要な住宅(これに付随する設備等を含む。以下同じ。)の賃貸のために必要な費用、持家については、居住に必要な住宅の購入、管理等のために必要な費用をいう。
3.費用に応じた算定とは、費用に定率を乗じた額とすることや、費用を段階的に区分し費用が増えるにしたがって額を多くすることをいう。
4.住宅に要する費用以外の費用に応じて算定される手当や、住宅に要する費用に関わらず一律に定額で支給される手当は、除外される住宅手当にはあたらない。
【具体例】
(除外される住宅手当にあたる例)
1.住宅に要する費用に定率を乗じた額を支給することとされているもの。例えば、賃貸住宅居住者には家賃の一定割合、持家居住者にはローン月額の一定割合を支給することとされているもの。
2.住宅に要する費用を段階的に区分し、費用が増えるにしたがって額を多くして支給することとされているもの。例えば、家賃月額5~10万円の者には2万円、家賃月額10万円を超える者には3万円を支給することとされているようなもの。
(除外される住宅手当にあたらない例)
1.住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされているもの。例えば、賃貸住宅居住者には2万円、持家居住者には1万円を支給することとされているようなもの。
2.住宅以外の要素に応じて定率又は定額で支給することとされているもの。例えば、扶養家族がある者には2万円、扶養家族がない者には1万円を支給することとされているようなもの。
3.全員に一律に定額で支給することとされているもの。
労働基準監督署の調査があって是正勧告を受けることで初めて気づいたというようなことがないよう就業規則・賃金規程等の整備も心がけましょう。
(労務管理資料お問い合わせ番号97:愛知労働局)
割増賃金の基礎となる賃金について
http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0047/3713/warimashikiso.pdf
お問い合わせ:名古屋市中区大井町2-11 中部労務管理センター 電話番号:052-331-0844














